ニンギョウがニンギョウ (講談社ノベルス)

ニンギョウがニンギョウ (講談社ノベルス)

難しい。。とっても難しい。純文学とか、ミステリとか、歴史小説などなど色々ジャンル、カテゴリはあれど、最近私が読む本読む本すべてジャンル分けが難しい。
でも。。
ジャンル分けなんて必要の無いこと。その本はその本であってその本以外ではない。何一つ同一のものは存在せず、そもそもどの二つも比較され得べきで無い。
だから何だ。何が言いたいのかというと、私が述べるジャンルとか解説とか言うのは、あくまでも仮の説明であって、最終的には読んだ者が自分のなかでの位置づけ、評価を構築するものなんだという事。



...書いてて自分でもよくわからんくなってきた。



本には二種類あると思う。いや、私は二元論者ではない。だから二種類に限らんけど、以下の二種のような本があると思う。
「最後まで読んでこそ意義のある本」と「文章を、過程を楽しむ本」
前者は本格ミステリであるとか、とにかく最後まで読まないといけない本。後者は、文章がステキだったり、ユーモアがあったりする本。もちろんどっちにも含まれる本もある。
今日読み終えた二冊のうち『ニンギョウ...』は後者で『左巻キ...』は前者である。(まぁ『左巻キ』のほうを後者で読む者もいるだろうが、そーゆー知的水準の低い輩は無視。)



...眠いからとりとめもないことを書いたりするが、特に何が言いたいわけではない。



閑話休題。今日の2冊について。

『ニンギョウがニンギョウ』

純文学とラノベの融合とでも言うのか。いや、純文学とは言い過ぎであろうが、とにかくラノベから逸脱しようとしているのは間違いない。 奔放さという点で高橋源一郎を想わせるが、そこまで突き抜けてはいなくて、土屋賢二を髣髴とさせる妙な論理が、この小説がぶっ飛んでいくのを押さえつけているようだ。 面白い。維新やばい。

『左巻キ式ラストリゾート』

あんまりミステリの仲間に入れて欲しくはないけどミステリであることは否定できない、妙な教訓持ちのラノベ風エロ小説。 うーむ。。 なんだか見た目は悪いけど美味しい食べ物とか、使い勝手は良いけどデザインの悪い家電みたいな感じ。 材料は私の好みではなく、むしろ嫌悪の対象ですらあるけれど、その使い方というか調理の仕方は悪くなく、賞賛され得べきだと言っても過言ではないと思う。 まぁこの材料は1回きりしか使えないから、作者の力量を見るには2冊目を読むべきでせう。