文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

メフィスト賞の始だそうだが、初めて読んだ京極夏彦。「文庫分冊版」が出始めて、割高になる前に「文庫版」を読んでしまおう、と買っておいたはいいが随分寝かせておいたなぁ。確か12月の初めだったと思うぞ。。


なんていうんだろう、不思議だね。SFじゃないし、厳密な探偵小説でもない。てかこういうものこそ「ミステリ」っちゅう曖昧模糊とした定義が良いのだろうが、でもそれで片付けるのも、なんかねぇ。。生ける屍の死 (創元推理文庫)
解説にあった、山口雅也『生ける屍の死』が「本格」なのに対して、これは本格とは少し違う。私の印象だけどね。それはどこから来るものか?と考えてみれば『生ける屍の死』は死者が蘇るという、現代科学では考えられない設定を「設定」として捉えることが出来るのに対して、一方で『姑獲鳥の夏』は、人間の精神の危ういところを芯に物語が構成されているが、それを「設定」と捉えることが難しいのだ。別の言葉で言うなら、前者はフィクションで、後者は幻想の上にミステリが構築されている。幻想は現実と連続しているから、切り離して「本格」と捉えることが難しいのだ。
・・・なんだかよくわからなくなってきた。てかそもそもだからどうしたって話だし。あー頭ぐるぐるしてるー。



最近あんまり本を読んでいない。てかこの本が読みにくかったんだもん。忙しさのせいにはしたくない。