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- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/02/28
- メディア: 単行本
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初めて読む作家さんは、たいていの場合デビュー作から読むのが私のこだわりです。もっともその作家さんの個性が出ているもの、一番いい作品、それがデビュー作であると思うからです。。なんて高尚な理由はありません。ただ、なんとなくですが。。 それに反してこの本を手に取ったのは要するに「ゾウ」だから。象大好きだからなのです。何故か?知らん。なんとなく象に惹かれるのだ。
さて感想。
つかみが抜群。大阪弁(?関西弁か?関西に住んでるのに違いがわからん!)の親しみやすい会話がとても好きだ。とはいえ、ちりばめられたユーモアは決して関西のそれではないと思う。なんかやっぱ小説のユーモア。だから小説たりえているのだな。うん、何言ってるかわかんない、笑。
和やかな生活に、じわじわっと不安がたち込めてくる。
「十一月□日(雨) 月が見えない。どこかに隠れているのか。」
この一文の日記だけでその転機を表現しているのだ。読んで見なければわからないけれど、まぁそれはそれは抜群なのだ。あぁ…
夜空を見上げて今夜の月を確かめたくなる。 そんな小説でした。