10センチの空

10センチの空

来年度から使用される三省堂版中学二年国語の教科書に載るそうです。検定通ったと、浅暮さんのHPに書いてありました。
教科書に載るくらいだからありがちな青春小説かと思いきや、浅暮さんのいい味が出てて良いです。
やっぱ「10センチ」がミソ。あぁそーなんだー。設定の妙と言うのか。(ん、こんなこと前にも書いた気が、なんだったっけか?)
最近はもうありきたりの感動とか驚きには動じない。伊坂さんにしても、三浦さんにしても、浅暮さんにしても、その他の私の好きな作家さんにしても、その作家さんの雰囲気とか味が好きであるが故に好きなんだ。
以前、伊坂さんがどっかのインタビューで「僕の作品はみんな都合が良すぎるんです。」とおっしゃっていたのを読んで、あぁ言われてみればそうだな、と思った。都合が良すぎる、現実味がない、というのは作家さんの力量がなければ、決して良い読み物にはならないと思う。それまで「都合が良すぎる」なんて欠片も思っていなかった私は、伊坂さんの紡ぐ言葉に酔っていたのだろう。伊坂さんの大きさをあらためて感じた次第である。

試験のせいで少し活字に食傷気味だったけれど少しずつリハビリして、9月はまた病的に読もうと思います。ひきこもらないように注意して。。。